お尻や股の洗いすぎで、ニキビや出来物ができやすくなるって本当？

お尻や股にニキビや出来物ができて、「痛い思いをした・繰り返しできないようにしたい」そんな思いがあれば、お尻やお股を入念にケアしますよね？
 
石けんを泡立てて洗ったり、お尻ジェルやクリームでマッサージしたりとお尻ケアをしている方も多いはず。しかし、そのケアもほどほどに正しいケアでなければ逆効果となる可能性があります。
 
そこで、今回はお尻や股の洗いすぎとニキビや出来物の関係について解説します。

お尻や股を正しく、清潔にすることは大変良いことです。しかし、洗い過ぎといったことがあるとお尻や股の肌トラブルの原因となってしまうことがあるので注意が必要となります。
 

お尻やお股などのデリケートゾーンにも、常在菌と呼ばれる細菌がいます。これらは、全身に生息しており、肌の上に生息しているものを”皮膚常在菌”と呼びます。
具体的には、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、マラセチア菌、黄色ブドウ球菌などが挙げられます。肌に細菌がいると聞くと少し、怖い・不衛生だと思うかもしれませんが、これらは、身体を健康に保つために活躍する菌も含まれています。また、常在菌は私たちの皮脂や汗をエサに生息しています。

ニキビの原因ともなるアクネ菌も常在菌なので、常に肌に存在していることとなります。なので、毛穴詰まりを起こした時に、アクネ菌が作用して炎症を起こす仕組みとなるのです。

お尻や股にの常在菌の働きについて

常在菌は、平常時私たちに害を与えることはありません。かえって、常在菌が病原性微生物の繁殖を抑えるような役割を持ち、病原性の微生物から守ってくれているともいえます。しかし、何らかの原因で常在菌のバランスが崩れたときに、トラブルの原因となることもあります。

たとえば前述した、ニキビの原因ともなるアクネ菌は、ストレスやホルモンバランスの乱れなどで皮脂が過剰に分泌されて毛穴詰まりを起こすと、その中でアクネ菌が増えて、ニキビができるメカニズムです。

このように、常在菌は何らかの原因によりバランスが崩れると私たちの身体に害を与える結果となってしまうことが分かります。

お尻や股を洗いすぎで常在菌のバランスが崩れる！？

一般的な石鹸はアルカリ性のものがほとんどです。常在菌は、アルカリ性に弱いため石鹸の使用により殺菌されてしまうことがあります。また、デリケートゾーン専用の石鹸は弱酸性のタイプが主流です。
お尻やお股のデリケートソーンに石鹸を使用する場合は、肌にもやさしいため、弱酸性タイプの専用石けんをおすすめします。

石けんの作用により、必要である常在菌が殺菌されることにより、バランスが崩れてしまうこともあります。また、専用の石鹸であっても、洗いすぎや使用量が多過ぎの場合も同様に、洗い流し・殺菌してしまう場合があります。

お尻や股のニキビを防ぐために、アクネ菌を殺菌してしまいたくなりますが、アクネ菌すべてを殺菌してしまうと常在菌のバランスを崩すことになるため、肌トラブルを起こしやすい状態となってしまいます。また、皮膚常在菌は外部からの刺激・花粉・病原微生物などから守ってくれているので、お尻や股を洗いすぎずに、清潔にすることを心がけましょう！

お尻やお股を洗いすぎると肌トラブル・ニキビができやすくなってしまう仕組みは、上記の通りです。そこで、洗いすぎを防ぐために気を付けたいポイントをまとめました。

一般的なボディ石鹸ではなく、デリケートゾーン専用の石けんを選ぶようにしましょう。
アルカリ性タイプのものに比べ、弱酸性タイプのお尻専用の石けんは、肌にやさしいとともに常在菌を殺菌し過ぎてしまうことを防ぐことができます。

直接肌に塗るということは、洗浄成分も濃く良い菌もますます殺菌してしまいます。また、必要な油分も取り除いてしまうため、肌の乾燥の原因にもなり、乾燥がもとでお尻や股にニキビや出来物ができてしまうこともあるので、必ずたっぷり泡立ててふんわりと撫でるように洗いましょう！

適切な量で洗うと、潤いやしっとり感がありますが、洗いすぎの場合は肌の状態が変わってきます。石けんで洗った後に、乾いた感じがあったり、つっぱるようなことがある場合は、洗いすぎのシグナルと考えましょう。

石けんで、撫でるように洗うことが良いのですが、ゴシゴシ汚れ・黒ずみなどをキレイにしようと力が入っている場合は、このようなことが起こりやすいので注意しましょう。

お尻や股を清潔にすることは、衛生的にも非常に重要なことですが、洗いすぎによって逆効果となることも念頭において、お尻や股のニキビや出来物の予防・ケアを行っていきましょう。

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